社会問題

2019年03月30日

教員デモ

最近は、教職員関係のデモが盛んに行われている。
1万人を超える人が国会議事堂の前に集まった。

基本的には座り込みみたいな感じ。
教員だけでなく市民団体や学生も参加。
IMG_20190220_152407
写真は中心から離れた所なので、
ピクニックの様な落ち着いた雰囲気。

デモ隊に対して治安部隊が放水するなどもあったらしい。
ウチの近所だし、過激化しなければよいのだけれど。

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デモの内容をザックリ説明すると、
いわゆる緊縮政策に対する抗議らしい。

公務員の給料削減とか非正規雇用教員の問題など、
教職の労働環境が悪くなる政策に反対しているとのこと。

IMF(国際通貨基金)がモロッコに多額融資の条件として、
公務員の賃金引き下げを含む緊縮政策を迫っている、
ってニュース記事を読んだ。

個人的にも「教育」は国作りの基本だし、
どれだけ歳出しても足りないくらいだと思っているので、
教員の労働環境は守ってあげたいな、と感じた。

IMFやモロッコ政府の意図がわからないので何とも言えないけど。


marocoba at 11:58|PermalinkComments(0)

2019年03月01日

難民問題

ここ数年、モロッコ経由でスペインに不法入国する難民が急上昇している。

先日、日本人の戦場カメラマンが、
モロッコで難民を取材しており、
その際にお会いして話を聞くことができた。

日本では、他人事のような難民問題も、
モロッコでは身近な問題。

シリア系の難民は、モロッコ人と見た目であまり区別がつかないけれど、
ラバトではアフリカ系の難民を多く見かける。

難民?なのかな。
路上販売していて滞在許可を持っているとは思えないアフリカ人達。
出稼ぎ労働みたいな感じかもしれないけど。

以前はリビアからイタリアに行く難民が多かった。
しかし、リビアは内戦があったりイタリアが海上監視を強化をしたため、現在はモロッコを経由してスペインに入国するルートが主流とのこと。

そのためフェリーでスペインに行けるタンジェ市を中心に、モロッコ国内には難民が急増しているという。

車や家具の隙間に隠れて入国しようとする難民のニュース映像を頻繁に観る。
また、地中海をボートで渡るのに失敗して、遺体となって発見された難民などの悲しいニュースも時々。

本人たちは何も悪くないのに戦争・紛争が原因で難民になってしまった人達。
彼らは不法入国などの法を犯さずには、生き延びることが出来ない。
かわいそうだけれど、何もできない。

難民には良い人もいるけど、悪い奴もいる。
お金の無い難民の不法入国はイチかバチかの大勝負。
多少の無茶はしているので、治安の心配もある。


marocoba at 14:09|PermalinkComments(0)

2018年11月12日

デモ行進

モロッコの都市を歩いていると、
時々デモをしているのを目撃する。

デモの規模は様々で、
激しいパフォーマンスもあれば、座り込みとか。

デモは日本でも見るし、様子は日本と大体同じ。
しかし今日は、珍しいデモを見た。

活動先の目の前を長蛇のデモ行進。
通り抜けるのに10分以上かかったので、
憶測1kmくらいの長蛇の列。

しかも全員が中学生くらい。
日本では未成年のデモは近年あまり見ない。

とても楽しそうに友達と笑顔で楽しそうに行進。
デモというか集団下校みたいだった。

多分だけど、先日のサマータイム廃止に対するデモだと思う。
登校時間が日の出前になり子供が困っているとニュースで報じられていたし、
突然の強行採決で混乱が生じていた。

モロッコでは時々、ボイコットの話も聞く。
国産の売上に影響する海外の商品とか、
値上げ商品などに反対する不買運動。
若者達が率先して行っている。

若い人が国を思う気持ち。
不満を国に伝える気持ち。
このような衝突が国を育てるんだなー、
と改めて思いました。

marocoba at 20:30|PermalinkComments(0)

2018年11月06日

人災の国

日本は、台風、洪水、酷暑、地震、津波、火山など、
世界有数の自然災害が多い国だと思う。

モロッコには自然災害が殆んど無い。
地震も嵐も火山も少ない。

日本の災害ニュースを見てモロッコ人は「日本は可哀そうだ」と言う。
そして大体は「モロッコは天災は少ないけど、人災が多い」という自虐ネタが展開する。
モロッコの災害は天災ではなく人災

モロッコは資源が豊富で生活は困らない。
停電も断水も無い。ネットは高速。
食べ物は美味しいし、観光地はたくさん。

でも人間関係のトラブルは多い。
多くのモロッコ隊員の悩みは人間関係。
同僚や大家と不仲で、職場や住居を変える隊員もいる。

モロッコ人にも様々な人がいるけれど、
日本人が苦手なのは、
・意見を言う時に怒鳴る
・引き受けた仕事をしない。嘘や言い訳が多い。
・連絡が多い。過干渉。
という性格かな。

意見を言う時に怒鳴る
これは国民性だと思う。文化だね。
不満があるときや意見を言うときは、
叫ぶ、嘆く、喚く、怒り狂う。
必死に大声で主張する姿は子供みたい。

モロッコは、トラブルがあれば示談の文化。
買い物やタクシーの値段も交渉の場合がある。
主張の弱い人は損する文化。
だから、大声で意見を主張する必要があるのだと思う。

慣れないと恐縮して損するばかり。
ストレスを溜める日本人も多いだろう。

仲良い人でも、交渉の場面では喧嘩になる。
交渉が終われば普段通りなんだけど、
仲良い人に裏切られた気持ちになる。

引き受けた仕事をしない。嘘や言い訳が多い
他人から良く見られたがるモロッコ人は、
何を頼んでも「OK]という。断らない。
その場では良い返事をする。

でも、やらないことも多い。
そして問い詰めても、言い訳の嵐。

間違えたり遅刻したら、必ず言い訳をする。
言い訳の内容は嘘ばかり。
これは多分、挨拶みたいなモノだと思う。

ミスをしたら、とりあえず言い訳する。
「ごめん、やっちゃった」と同じ意味。
それ以上の魂胆は無さそう。

あと「Une minute(1分待って)」は、
「少々お待ちください」と同じ意味。
実際は30秒だったり10分だったり。
「最初から10分って言えよ!」とイライラする日本人も多い。

連絡が多い。過干渉。
フレンドリーですぐ連絡先を聞いてくるけど、
メッセージの多さに困っている隊員も少なくない。

特に女性は気を付けた方が良い。
私生活にも干渉してくる場合もある。
関係を断つと怒られたり怖い思いをすることもある。

モロッコでは、街を歩く他人同士でも、
何かあれば協力して生活している。
他人との距離が近い文化。

けれど、それを利用して悪質な場合もある。
本当に優しいだけの人もいるから難しい。
見極めが肝心。


marocoba at 11:43|PermalinkComments(0)

2018年11月01日

ニーハオ!シノワ!問題

モロッコで街を歩いていると、
ほぼ毎日のように、
「ニーハオ!」とか
「chinois!」(仏語:中国人)
って言われる。

これにイライラする日本人が多い。
なぜモロッコ人はニーハオと言うのか。
なぜ日本人はイライラするのか。
これには様々な背景と事情があると思う。
自分なりに考察してみた。

理由①アジア人は中国人
モロッコには中国人が多い。
中国の会社や製品も、日本のモノより多い。
中国は広い。アジア=中国という風潮。

理由②他人との距離が近い
街中で外国人を見ると、嬉しさや親切心または遊び心で挨拶してくる。
日本人はあまり他人と話さないけれど、モロッコ人は他人同士でも頻繁に会話する。

理由③相手の気持ちを考えない
日本人は、相手の気持ちを考慮して話すけれど、モロッコ人はあまり気にしない。
相手がどう思うかよりも、自分が言いたいことを言う。
相手が中国人じゃなくてもいい。言いたいから言う。
日本人よりも自分の気持ちを素直に言うから楽な時もある。
イライラすることも多いけど。

理由④面倒くさい人が多い
常識なく「ニーハオ」と挨拶してくる人達は、
やんちゃな若者か面倒くさいタイプの人が多い。
挨拶されたからといって、話しても嫌な思いをするだけ。
アジア人を見て突然ブルースリーのモノマネをして、奇声に驚いた日本人を見て奴等はゲラゲラ笑う。

理由⑤知ってる言葉は使いたい
「俺、中国語を知ってるぜ!凄いだろ!」って感じ。
「違うよ、日本人。」と言うと、
「コンニチハ!アリガト!」と言われることも多い。
知ってる言葉や学んだ知識は使いたがる。
だからモロッコ人は語学が得意。
英語を勉強中の人は「Hellow」とか「How are you?」と話しかけてくる。
外国人を見ると学んだ言葉を使うチャンスだと思うらしい。
えらい。日本人には無い発想。

理由⑥日本人の劣等感
中国人と間違えられると、
日本が中国より劣っている気がして、
単に劣等感を感じる気持ちもある。
でも、世界では中国人の方が多い。
知名度も高い。
仕方のないこと。

理由⑦中国が嫌いで皮肉
フレンドリーな挨拶ならまだ許せる。
嫌なのは侮辱した言い方のパターン。
モロッコ人は時々「中国製品は安いけど壊れやすいし危険だ」と言う。
中国を警戒しているモロッコ人も少なくない。

中国人に間違えられて侮辱される。
これはイライラする。
「日本人だ」と言うと態度を変えてくるけど、
もともと変な奴には違いはないので、仲良くはなりたくない。


と、まぁそんな感じ。

当初は「違うよ。日本人だよ」と毎回訂正していたけれど、3ヶ月でやめた。
相手にするだけ調子に乗る。
だから最近は、無視が多い。
善意のつもりかもしれないけれど、失礼なことだと学ぶべきだ。

ところで在モロッコ中国人は、どんな対応をしてるんだろうか。
気になる。

marocoba at 08:54|PermalinkComments(0)