もろっこばやし

前回、前々回の続き。

現代は道具が発展して、
それほど他人を必要とせずに生きる時代になった。

昔は、近所付き合い、町内会などなど、
生きるためにはコミュニティが必要だった。

宗教は、社会コミュニティを形成する役割もあった。
俺が感じている宗教の役割は、町内会と大体同じ。

皆でお金を出し合って、行事・イベントなどの催しや、
互いに助け合い、情報交換や相談したり、子どもを教育したり。

高齢者が増えた日本では、必要なシステムだと思う。
近隣との交友関係は何かあった時とても役に立つ。
現代は宗教じゃなくても関われるコミュニティが沢山あるけどね。

核家族化の日本でも、とても有効なシステムだと思う。
子供にとって、学校と家だけの教育では足りない。
先生と親以外の大人から話を聞いて、考えて、体験する「社会教育」が大切と言われている。
宗教は、そのような機会も提供する場だと思う。

同じモスクに通うモロッコ人達は、お祈りするだけでなく、
祈祷後は、しばらく語り合い、情報を交換し、互いを心配し、助け合う。
モスクに行くのは、お祈りだけが目的ではない。
友達とイチャイチャしたくて行く。

教会・モスクというのは、
人の集まりの事を指すと思う。
建物のことではなく、人の集まり。

礼拝を中心に人が集まり、
そして、コミュニケーションが生まれ、
より人生を豊かにする場所。

最近の若い日本人は、コミュニケーションが苦手な人が多い。
信頼できる友人以外と関わらない人が多い。
それは宗教から離れた日本人にとって、「社会教育」の場が減ったからだと思う。

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多くの協力隊員(日本人)と話していると、
他人と宗教の話をするのはマナー違反、
あまり深く踏み込んではいけない領域、
みたいな雰囲気を感じる。

確かに、宗教の事を言われると、
不快に思ったり憤りを感じる人もいる。

でも、話さないことで余計に間違った宗教の知識いるが広まって偏見を持ち、
海外で現地の人の文化が理解できなくなってしまっていると思う。

折角、協力隊員になったのなら（協力隊員でなくても）、
気にせず宗教について論議すればいいと思う。

宗教とは何か。
数千年前、人類が文明を築いた頃から存在し、
今でも殆どの人が宗教を信仰している。

元々は国が民衆を治める方法の1つだったと思う。

王様が尊敬されていて権力が強ければ、
「王様が言った法律だから」という理由で民衆は法を守る。

でも長くは続かない。
王家に尊敬が無くなれば、民衆は従わない。
3代目くらいになると、大抵はダメ王子。

尊敬の対象が王でなく「神」ならばどうだろう。
神の尊敬は持続しやすい。
そのため長い間の統治が可能だった。

そんな風に必要なのが「宗教」だと思う。
つまり、憲法・法律・道徳・マナー。
これらが宗教の表面的な要素かな。

・ご飯に箸を立ててはいけない
・仏の顔も三度まで
・夜爪を切ると親の死目にあえない
・雷が鳴ったらはヘソ隠せ
・食べたあとすぐ横になると牛になる

などなど。これらの「教え」は、
神や仏などを登場させたり、子どもを怖がらせたりしながら、
様々な道徳やマナーを学ばせたり、怪我せず健康に生きるためのコツを教えている。

イスラム教も同じ。
・豚を食べてはいけない
・死肉を食べてはいけない
・酒を飲んではいけない
・未婚の女性は顔を出すべきではない
・婚前性交渉の禁止

これらは全てトラブルを防ぐための「教え」。
1400年前の「教え」なので現代に適応できていないと思う部分もあるけど（個人的な意見）。
モロッコ人は小さな頃からコーランの教えを聞かされて、
それが道徳・マナー・人生のコツ等として体に染みついている。

これらの「教え」は社会秩序を守るために大切なこと。
それが宗教の根本だと思う。

しかし、日本人は「神」無しで「教え」を守る珍しい人種。
なぜ日本人はマナーを守るのだろう。
何のために法律を守るのか。

日本人がルールを守るのは「神」を恐れて尊敬しているのではなく、
・警察に捕まるから
・他人に迷惑になる
・恥ずかしい思いをしたくない
等が理由ではないだろうか。

また、日本人は年配者を尊敬する傾向が強いので、
小さい頃に大人から教えられたことを「理由なし」で守っている人も多い気がする。
「ルールだから」「親がダメだって言ったから」。

理由なしで法律を守れる日本人って凄い。

あるモロッコ人が言っていた。
「辛い時にお祈りすると、落ち着ける。
その時間を与えてくれるだけで充分。」

今日は1440年1月1日(ヒジュラ暦）。

ヒジュラ暦は太陰暦なので、
新月が確認されると月が変わる。
新しい月だから「新月」。

驚くことに、前日の夜まで日付が確定しない。
新月が確認されて初めて、翌日が新年になる。
予想はできるけれど、確定はしない。

当初は9月12日が新年だったが、
数週間前から9月11日の予想が濃厚になり、
9月10日の20時頃に確定の知らせを受けた。

新年だけど、日付が変わる瞬間は、
街に特別な雰囲気は感じなかった。
店も開いてるし、いつも通りって感じ。

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祝日になったので、活動は休み。
家にいて時間があったので、
うどんを打ってみた。


モロッコでもUDONは売っている。
その他の麺類も売っている。
けれど全て乾麺。
生麺が食べたくなった。

パリで美味しい麺類を食べてたからかな。
最近、生麺への欲求が増してきた。

で、まぁ出来たのは普通の手打ちうどん。

特別に上手く作れたわけではないけど、
生麺欲は満たせた。

少しずつ夏の気配を感じるものの、
今のところ過ごしやすい気温。

モロッコは朝昼の気温差が激しいので、
朝夜はちょっと寒い。

ラマダン月は深夜まで営業時間。
昨晩は特に外が騒がしかった。
気になったので深夜に外出。

すると、メディナは買い物客で大混雑。
0時過ぎているけど、浅草寺の仲見世くらい歩行が困難。

道の真ん中で、皆が覗き込んでいるのはポップコーン。
深夜に良い匂いさせてた・・・。食テロだよ。

写真屋さんの前が特に混雑していたので、
人を押しのけて様子を見てみると・・・

子どもの撮影会！
ゴージャスな衣装を着て、カメラの前で悩まし気なポーズ！

今日は何かの行事の日なんだろうなー。
「子供の日」とか「七五三」？みたいな？
噂に聞くと、昨日の昼間、子供が菓子を集めて近所を巡っていたとか・・・。
ハロウィンなの！？コスプレなのかっ！

日本人として気になるのは、０時を過ぎていること。
モロッコの文化なので良い悪いでは無いけれど、
子共達は元気だなぁ。

ラマダンも残り3日だけど、謎のイベント開催中です。