ボランティア活動

2019年11月27日

活動まとめ⑧~マネーの使い方~

任期2年間の活動スケジュール。
まとめるとこんな感じ。
スケジュール


まだ、やる気があった2018年秋のこと。
アプリケーションを作るためには、
いくつかソフトウェアが必要だった。

可能な限り無料のソフトウェアを探したけれど、
無料版だと作品の質が悪くなる。

最低でもイラスト素材を描くソフトと、
アニメ制作する有料ソフトは必須だった。

活動先は何も買ってくれない。

購入の相談をすると、
「JICAに買ってもらいなよ」
「前任者は色々と買ってくれたよ」
と言う。

協力隊あるある。
やる気を無くした原因のひとつ。

確かにJICAの予算を使える制度はある。
でもそんな簡単に、何の工夫もせず、ただ買ってもらおうとする姿勢が嫌い。

モロッコのプロジェクトなのに、気軽に他国の金で解決しようとする。
先進国から支援してもらう事がクセになっている。

まずは、活動先で予算の検討をして欲しい。
そんな想いを込めて、
「俺はJICAの予算は使いたくない」と話した。

すると温厚なカウンターパートが、ムキになって怒った。
そして絶望したような表情をみせた。
映画みたいなオーバーリアクション。

それを見て、気持ちがスーっと冷めた。
JICA予算は絶対に使わないと決めた。

そんな物乞いに寄付するような感覚で、日本の税金を使いたくない。
そもそも日本人が一生懸命に納めた血税を使う価値があるプロジェクトだと思えない。

アプリケーションの質が悪くても、俺は何も困らない。
困るのはモロッコ人だ。

・・・でも結局、
自費でソフトを購入することになった。

これまでの記事書いたように、
カウンターパートの方針を俺が強引に却下して、
自分の作りたいアプリを自由に作った。

そのため、
活動先に予算を請求するのも何か違う気がしてきた。
アプリの質については個人的な責任がある。

しかしJICAの予算を使うのも不愉快だ。
無駄に税金を使いたくない。

結果、自費で購入ることにした。

自費といっても、
支給された生活費から捻出したもの。
もともと国際協力に割り当てられた予算。
自分の生活を贅沢にするより有意義だと思う。

決して安くない出費だけれど、
自分で招いた事態だし、
有料ソフトでの開発経験は自分のスキルにもなるし、
納得して払うことにした。

開発ソフトの購入は月単位の契約にして、なるべく低予算で制作。
開発期間が延びると費用も増えるため、
プレッシャーもかかり、集中して短時間で完成させた。

多分、カウンターパートは有料ソフトを使った事に気がついてない。
でも、それでいい。
簡単には何も買ってあげない態度を示したかった。


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2019年11月24日

活動まとめ⑦~プライベート活動~

海外協力隊のメインの活動は、
JICAと契約した要請(以下、要請活動)について活動をすること。

でも要請活動は、
協力隊生活にとって20%程度の存在だと思う。

自分にとって要請活動は、
自由度が低いし、
やりがいも無いし、
意味ない作業が多くて、
任国への貢献度も低い。

そもそも活動先に問題が無いし、
改善する必要も無い。

それどころか、
JICAボランティアをJICA研修生と思っていて、
活動先はJICA研修生を受け入れてあげている、と思っている。
逆にボランティアされている。

要請活動は、JICAボランティアが任国に滞在するためのきっかけでしかない。
ボランティアとして、任国のために貢献したいと思ったら、
要請活動以外のプライベートな時間で、ボランティア活動も必要だった。

簡単にできるのは、
イベント手伝い・参加、
任地の人達との交流、
在モロッコ邦人との交流、
ボランティア旅行ガイド、
などなど。
それから、
子供に日本語や算数を教えたり、
ボランティア自治会の作業や、
モロッコを研究して情報を発信するなど、
ブログを書くのも大切な活動。

これらの私的なボランティア活動は、
要請活動を頑張るよりも、任国に貢献できている実感がある。

モロッコを宣伝して、
少しでも観光客が増えれば、
モロッコ発展の助けになる。

情報を残すなどして、
少しでも今後の隊員等の役に立てたならば、
自分の活動を頑張るよりも幅広く貢献できる。

JICA海外協力隊を宣伝して、
これから隊員を受験する人が少しでも増えれば、
もっと世界に貢献できる。

そう考えると、帰国後にできる活動も多い。
むしろ、帰国してからの方が活動の幅が広く、貢献度は高い気がする。
離任すれば要請活動は終わるけれど、
帰国後も協力隊員としての活動は終わらない。

要請活動を休止している間も、
プライベートでのボランティア活動は休むことはなく続けた。

むしろ積極的に続けた。
要請活動のストレスを、
私的なボランティア活動で発散!

だから活動休止中でも、
何もしてない、サボっていた、という気持ちはない。

むしろ、
要請活動が忙しく、
要請活動だけに注力していた方が、
任国への貢献度は低かったかもしれない。


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2019年11月21日

活動まとめ⑥~ボランティアの帰還~

やる気を無くして、
ほとんど出勤しない日々。

活動を再開したい、
と思っても身体が動かない。

何もしない日々が続くと、
手先が不器用になり、頭が悪くなる。

休止期間中は、病気や怪我を沢山した。
指先は常に生傷が絶えない。
不注意からスリにもあった。

家事に手がつかない。
食器や調味料や卵を落として割りまくる。

どの料理を作っても美味しくできない。
それは、俺の実力不足か・・・。

鍋に火を着けたまま放置する事件も数回。
鍵を持たずにオートロックの玄関から外出するミスも、月2回ペース。

何も食べない日もあれば、
どれだけ食べても空腹を感じる日もある。

明日から出勤しよう!と思っても、
夜眠れなくて、明日も無理だ・・・という日もあれば、
熟睡できても、起きるのが夕方だったりする。

いろいろ弱っている。
このままではヤバい。

回復するには、
脳を使って活性化する必要がある。

脳を使うといっても、勉強するだけではダメ。
突発的な物事に対応する脳刺激が必要。

人と話すのは有効な方法だと思う。
会話は常にアドリブ対応が求められる。
集まり(イベント)には、必ず顔を出すようにした。
でも脳が働かない状態で、他人と会話するのは難しい。
多くの人に迷惑かけた。

また、旅行をした。
新しい景色を観るのは刺激になる。
それに旅行にトラブルはつきもの。
安心できない状況に身を置くことは刺激になる。

そして、最も精神を回復させたのが、
カウンターパートを無視して活動再開したこと。

自宅ストライキ(?)の効果もあって、
俺の活動をあきらめてくれたらしい。
活動について何も指示されなくなった。
だから自分の好きな作品を作ることにした。

気が付けば、活動休止して半年近くが経過。
活動限界まで残り半年程度。
プレッシャーも生まれてきた。

ラマダンが明けた頃(今年6月)には、毎日作業できるくらいに回復した。
自宅作業でも良かったけれど、自分にプレッシャーをかける為に、可能な限り活動先で作業するように心がけた。

次第にカウンターパートとの会話も増え、
最悪だった関係性は徐々に回復。

これまでの遅延を取り戻すためにも、帰宅後も自宅で作業。
忙しくなるにつれ、脳が活性化され、生活も安定してきた。
心身の不調は回復。

最近ではカウンターパートに、
「契約を延長できない?」
「モロッコに残る気はない?」
と言われるなど、
活動を認めてくれるようになったっぽい。
俺はモロッコに残る気は全く無いけどね。

そして遂に、教材アプリケーショが完成。
先日、カウンターパートへ提出をした。


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2019年11月18日

活動まとめ⑤~反抗ストライキ~

教材アプリの企画が決まり、
JICAを含めて活動先とミーティング。

相変わらずカウンターパート(以下CP)は、JICA担当者の前では気前が良い。
企画の内容は全てスムーズに合意された。

しかし、いざ開発を始めると、
CPは企画に納得していないらしい。
「こんなアプリを見つけた。これと同じ内容のアプリが欲しい。」
「ダイアログより、単語を暗記させるのが大事」
と、ちょくちょく言ってくる。

この6か月間、
俺はプライベートな時間を使って、
自費で遠方へ出向き、
自分なりにモロッコ研究をして、
そして、納得できる企画に辿り着いた。

なのにCPが提案する内容はレベルが低い。
・見た目がカッコいい
・自分はこれで勉強した
・このアプリは人気がある
などなど、
深く考えもせず企画を変更したがる。

意味もない企画変更は受け入れられない。
CPの言うことは無視しながら開発を推し進めた。

今思うと、企画の段階で既に反抗期は始まっていた。
CPの能力は期待できない、自分1人で開発する。
そんな風に考えていた。

その他にも、日頃からCPにはイライラすることが多い。
俺の語学力の低さを同僚に愚痴っていたり、
「前任者は良かった」と言われたり。

CPは基本的には優しい人なんだけど、
その優しさが面倒くさく感じて、
性格的な相性も悪く、関係性は悪化するばかり。

そして
「モロッコの事は俺の方が知っている」
と言われ、この言葉を聞いて企画変更を受け入れることにした。

ボランティアとは何だろうか。
訓練所で国際協力について学び、俺は勘違いしていた。
困っている人へ労働力を提供するのがボランティア。

活動先の方針に意見するのはボランティアとは違う。
活動先は意見を求めているのではない。
労働力を求めているのだ。
単に相手が欲しい物を提供する。
それでいいじゃないか。

そう自分に言い聞かせた。
しかし既に自分の企画で、プログラミング行程の80%を終わらせていた。
ほとんどの部分が、やり直しになる。

・・・。
全く作業が進まない。
やる気が出ない。

誰が使うかも分からないアプリ。
何も新しい提案も無いアプリ。

そんな意味の無いアプリを、
わざわざ日本から来て、1人で黙々と制作する。
モチベーションが維持できない。

ボランティアだって見返りが必要だ。
やりがいとか、他人との交流とか、誰かの笑顔とか。
それがボランティアの給料。
でも、この作業は何も得られそうにない。

出勤しても、何も作業せずに帰宅する日が増えてきた。
仕事だと割り切って働こうと思っても、
責任もプレッシャーもやりがいも無い仕事は、継続が困難。

徐々に出勤しない日も増えてきた。
CPも俺をあきらめ始めた。
欠勤しても連絡が来なくなった。

そして、着任から1年が経った頃、
ほとんど出勤しない生活になった。


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2019年11月15日

活動まとめ④~企画プレゼン~

フランス語学習について研究・企画すること3ヶ月。
「アフレコ」をテーマにアプリ教材を作ることに決めた。

アニメを観て、会話を覚えて、
実際に音声を吹き込んで遊ぶ。
そんなシンプル教材アプリ。
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なぜ、この企画に落ち着いたのか。

理由①語学の基本はダイアログ
旅行先で知り合った観光業を営むモロッコ人は、
英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語を話す人が多い。

学校に行っていなくても、
文字は読めなくても、
引き算ができなくても、
仕事できる程度に何言語も話せる。

客と会話して覚えてしまうらしい。
語学は会話が基本。
机上や本で習得するものでないんだね。
耳と口で習得するもの。

ダイアログの勉強は、モロッコ人に向いていると思った。
日本人が語学が苦手な理由は、文字で勉強するからかもね。

理由②反復学習できる
モロッコ人の語学の基本はダイアログ学習。
しかしダイアログ(対話)は、
1人では練習しにくい。

学校では隣の席の人と1~2回やるだけ。
どんどん先に進まれてしまう。
習得に時間のかかる子供は、もっと反復練習したいハズ。

そんな時、アプリ教材が助けになれると思った。
アプリ教材なら、
授業が終わった後でも、家庭でも反復学習できる。

理由③アフレコは脳トレ
モロッコの勉強は暗記のみ。
思考力が育たない。
そのせいか、モロッコ人の多くは、2つの事を同時に考えるのが苦手。

アフレコはセリフを覚えるだけでなく、動画とタイミングを合わせて話す必要がある。
①タイミングを待つ
②セリフを言う
この2つの動作を同時にする。

日本人だったら当たり前にできる。
これがモロッコ人だと、かなり難しい。
研究所員の大人でも、多くの人ができない。まじで。

「録音開始」ボタンを押した瞬間に「Bonjour!」って叫ぶ。
いやいや、まだ誰とも出会ってないでしょう・・・。

前のキャラのセリフが終わったら、状況も確認せずスグに自分のセリフを言ってしまう。
画面の状態を見ながら話せない。
同時に2つのことができない。

これについては、非常に悩んだ。
年齢的に鍛えるのが遅いのか、
人種による先天的な実力なのか、
後天的に鍛えられる能力なのか。
調査しようにもデータが無い。

他のアフリカ隊員に相談したら、
「鍛えられる能力だと信じるしかない」
と言われたので、俺も信じることにした。

理由④アニメで道徳を学ぶ
モロッコで生活をしていると、モロッコ人の不道徳が気になる。
そこで、モロッコの子供に伝えたい内容を、なるべくアニメに取り入れた。

・不注意な道路の横断
・路上でサッカーする人
・歯を磨かないで虫歯だらけな人
などなど
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フランス語の授業では、長文などで環境問題や社会問題(ゴミ・資源・戦争など)を扱っている。
西洋史もフランス語の授業で、ついでに学ぶっぽい。

しかし「歴史・社会問題」は学んでいるけれど、
「道徳・マナー・健康」は殆んど学んで無さそう。

なので、道徳の勉強もフランス語の授業に取り入れて欲しい、という願いを込めてみた。

理由④アニメって日本っぽい
せっかく日本から来て、教材を作るのだから、
何か日本らしい内容を含めたい、と思っていた。

海外で生活して気が付いたのは、
日本アニメは想像以上に知られている。

アニメは日本が代表する産業のひとつ。
海外の若者にとって、日本といえばアニメ。

アニメにアフレコする教材。
日本らしくて良いと思った。


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